UIデザインツールの世界で、Figmaが圧倒的なシェアを獲得している。
かつてはPhotoshop、Illustrator、Sketchが主流だった。しかし2020年代に入り、Figmaがデファクトスタンダードとなった。
なぜFigmaがこれほど支持されているのか。本記事では、Figmaの特徴と基本概念を解説する。
Figmaとは
Figmaは、ブラウザで動くUIデザインツールである。2016年に正式リリースされ、現在ではUIデザイナーの必須スキルとなっている。
3つの特徴
| 特徴 | 説明 |
|---|---|
| ブラウザベース | インストール不要。URLを開くだけで使える |
| リアルタイム共同編集 | 複数人が同時に同じファイルを編集可能 |
| 無料プランあり | 個人利用なら無料で十分な機能 |
この3つが揃っているデザインツールは、Figmaだけである。
なぜFigmaが業界標準になったか
1. チーム開発との相性
従来のデザインツールは、ファイルをローカルに保存し、メールやSlackで共有していた。これには問題があった。
- 「どれが最新版?」というバージョン管理の混乱
- デザイナー以外がファイルを開けない
- フィードバックに時間がかかる
Figmaはこれらをすべて解決した。URLを共有するだけで、誰でも最新のデザインを見られる。エンジニアやPMも、ブラウザでデザインを確認できる。
2. 低い導入障壁
Sketchは有料&Mac専用だった。Adobe XDは競合のFigmaに押されてサポート縮小が発表された。
一方、Figmaは無料で始められ、Mac/Windows/Linuxすべてで動く。学生や個人開発者も気軽に使えることで、ユーザーベースが急速に拡大した。
3. 開発者フレンドリー
Figmaは、デザインからコードを書き出す機能が充実している。
- CSSの値を直接コピーできる
- 余白やサイズがピクセル単位で確認できる
- コンポーネント構造がReactと似ている
デザイナーとエンジニアの共通言語として機能するため、チーム全体の生産性が上がる。
他のツールとの比較
| ツール | 料金 | プラットフォーム | 共同編集 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Figma | 無料〜 | Web/Desktop | ◎ | 業界標準、軽量 |
| Adobe XD | 有料 | Mac/Win | △ | サポート縮小中 |
| Sketch | 有料 | Mac専用 | △ | 老舗、プラグイン豊富 |
| Photoshop | 有料 | Mac/Win | × | 画像編集向け |
UIデザインを始めるなら、まずFigmaを選ぶのが合理的である。
Figmaでできること
UIデザイン
Webサイトやアプリの画面をデザインする。フレーム(画面サイズ)を設定し、その中に要素を配置していく。
プロトタイプ
画面遷移やクリック時の動きを設定し、実際のアプリのように動かせる。コードを書かずに操作感を確認できる。
コンポーネント管理
ボタンやカードなどのパーツを「コンポーネント」として定義し、一箇所の変更を全体に反映できる。デザインの一貫性を保つ仕組みである。
デザインシステム構築
色、フォント、スペーシングなどのルールを定義し、チーム全体で共有できる。大規模プロジェクトでは必須の機能である。
無料プランでできること
Figmaの無料プラン(Starter)でも、以下の機能が使える。
| 機能 | 制限 |
|---|---|
| デザインファイル | 3ファイルまで |
| プロジェクト | 無制限 |
| コンポーネント | 使用可能 |
| プロトタイプ | 使用可能 |
| 共同編集 | 使用可能 |
| バージョン履歴 | 30日間 |
学習目的なら無料プランで十分である。ファイル数の制限は、古いファイルを削除すれば対応できる。
始め方
1. アカウント作成
figma.com にアクセスし、「Get started for free」からアカウントを作成する。Googleアカウントでも登録可能。
2. 新規ファイル作成
ダッシュボードから「New design file」をクリック。これでデザインを始められる。
3. フレームを作成
Fキーを押し、右パネルからデバイスサイズ(iPhone、Desktopなど)を選択。これがデザインの土台になる。
学習リソース
公式
- Figma公式ヘルプセンター — 機能の詳細な解説
- Figma YouTube — チュートリアル動画
コミュニティ
- Figma Community — 他のデザイナーが公開したファイルを閲覧・複製できる。プロの作り方を学ぶ最良の方法。
書籍
- 「Figma for UIデザイン」などの入門書も多数出版されている
次のステップ
Figmaの基本を理解したら、以下のステップで学習を進める。
- 既存のUIをトレース — 好きなアプリを模写して、作り方を学ぶ
- コンポーネントを使う — 再利用可能なパーツを作る習慣をつける
- オートレイアウトをマスター — 要素の自動配置を覚えると効率が上がる
- プロトタイプを作る — 動きをつけて、操作感を確認する
Figmaは機能が豊富だが、全部を一度に覚える必要はない。まずは手を動かし、必要に応じて機能を学んでいくのが効率的である。
まとめ
Figmaは、UIデザインの業界標準ツールである。
- ブラウザで動き、インストール不要
- 無料で始められる
- チームでリアルタイム共同編集
- デザイナー以外も閲覧・コメント可能
UIデザインを学ぶなら、Figmaから始めるのが最も合理的な選択である。
※ 本記事は2025年1月時点の情報です。Figmaの機能・料金は変更される場合があります。