夏休みは「積読」を崩すチャンス
普段は忙しくて手が出ない長編小説、腰を据えて読みたい技術書、気になっていたエッセイ——夏休みは積読を崩す絶好のタイミングだ。
本記事では、ジャンル別に「夏休みに読むべき本」を厳選した。1冊でも気になるものがあれば、この夏の読書リストに加えてほしい。
小説 — 没入できる長編
夏休みの特権は、時間を忘れて物語に没入できること。
『三体』劉慈欣
中国発のSF大作。文化大革命から始まり、宇宙規模の物語へと展開する。3部作の合計ページ数は圧巻だが、夏休みなら一気読みが可能。Netflix版を観る前に原作を読んでおくと、映像化の凄みがわかる。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー
『火星の人』の著者による最新SF。目覚めると宇宙船にいて、地球を救うミッションを任されている——という設定から始まる。科学的なディテールとユーモアのバランスが絶妙。
『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
第二次世界大戦の東部戦線を舞台にした歴史小説。本屋大賞受賞作。重いテーマだが、ページをめくる手が止まらない推進力がある。夏の夜に一気に読みたい。
『百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス
ノーベル文学賞受賞のマジックリアリズムの傑作。ブエンディア家7世代の物語。暑い夏に、南米の熱気を感じながら読むのにぴったり。
『1Q84』村上春樹
3巻合計1500ページ超の大作。まとまった時間がないと読み通せないからこそ、夏休み向き。
ビジネス書 — 視野を広げる
『イシューからはじめよ』安宅和人
「何を解くべきか」を考えることの重要性を説く。ビジネスパーソン必読の一冊。薄い本だが、内容は濃い。
『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン
人間の意思決定の非合理性を解き明かす。上下巻で読みごたえがあるが、具体例が豊富で読みやすい。投資、マーケティング、日常の判断すべてに影響を与える一冊。
『失敗の科学』マシュー・サイド
航空業界と医療業界の失敗への対応の違いから、「失敗から学ぶ」仕組みを考察する。組織論としても個人の成長論としても読める。
『SHOE DOG』フィル・ナイト
Nikeの創業者による自伝。スタートアップの泥臭い現実が生々しく描かれる。ビジネス書であり、冒険譚であり、青春小説でもある。
『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ
人類の歴史を「認知革命」「農業革命」「科学革命」の3つの革命で読み解く。上下巻だが、壮大なスケールの物語として一気に読める。
技術書 — スキルアップの夏
『リーダブルコード』
コードの読みやすさに特化した名著。薄くて読みやすいので、夏休みの最初の1冊に最適。新人からベテランまで学びがある。
『Clean Architecture』ロバート・C・マーチン
ソフトウェアアーキテクチャの原則を体系的に学べる。「なぜこの設計にするのか」の根拠が明確になる。
『プログラマーのためのSQL 第5版』
SQLを基礎から体系的に学び直す。ORMに頼りきりの開発者が、生SQLの力を再認識できる一冊。
『エンジニアリング組織論への招待』広木大地
技術書であり組織論でもある。エンジニアがリーダーやマネージャーになる前に読んでおきたい。
『Webを支える技術』山本陽平
HTTP、URI、HTML、REST——Webの基礎技術を一冊で学べる定番。基礎を固め直す夏にぴったり。
エッセイ・ノンフィクション — 気軽に読める
『暇と退屈の倫理学』國分功一郎
「暇」について哲学的に考える。夏休みに暇を持て余したときに読むと、退屈の意味が変わる。
『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史健
アドラー心理学をダイアローグ形式で解説。対話形式なので読みやすく、2〜3時間で読破できる。
『知的生活の設計』堀正岳
読書、情報収集、アウトプットの仕組み化。「もっと本を読みたい」と思ったときの実践ガイド。
『コーヒーの科学』旦部幸博
コーヒーの味はなぜ変わるのか。焙煎、抽出、品種を科学の視点で解説。コーヒーを飲みながら読むと最高。
『夏の100冊』的な読み方
書店の「夏の100冊」フェアは毎年参考になる。新潮文庫、角川文庫、集英社文庫がそれぞれフェアを開催するので、書店に足を運ぶのもおすすめ。
読書環境の整備
Kindle活用術
- ハイライト機能: 気になった箇所をマーキング。後から
kindle.amazon.co.jp/notebookで一覧確認 - 辞書機能: 長押しで即座に辞書を参照。洋書にも対応
- Kindle Unlimited: 月980円で200万冊以上が読み放題。夏休み中に集中して読むならコスパ抜群
Audible活用術
- 移動中: 旅行や帰省の移動時間を読書に
- 家事中: 掃除、料理、洗濯をしながら聴く読書
- 就寝前: スリープタイマーで30分後に自動停止
読書記録
読んだ本の記録をつけると、読書体験が深まる。
- Notion: 読書データベースを作成。タグ、評価、感想を管理
- ブクログ: 読書SNS。読んだ本を登録するだけで本棚が完成
- Kindle ハイライト: 自動で記録されるため、手間なし
ジャンル別おすすめまとめ
| 読書時間 | ジャンル | おすすめ |
|---|---|---|
| 2〜3時間 | エッセイ | 嫌われる勇気 |
| 4〜5時間 | ビジネス | イシューからはじめよ |
| 5〜6時間 | 技術書 | リーダブルコード |
| 10時間+ | 小説 | プロジェクト・ヘイル・メアリー |
| 20時間+ | 大作 | 三体(3部作) |
まとめ
夏休みの読書で大切なのは、「読みたい」と思った本を1冊でも実際に読むことだ。20冊のリストを作って1冊も読まないより、1冊を深く読む方が価値がある。
おすすめの始め方:
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「夏休みに読む本」は、秋以降のあなたの思考に確実に影響を与える。良い本との出会いは、最高の自己投資だ。