「耳で聞くのって、本を読んだって言えるの?」——ハクアが耳に引っかかった問いをそのまま口にした瞬間、イロハの眼鏡がクイッと上がった。
対話パート1: 「耳読は読書じゃない」問題
ある週末の午後。イロハがワイヤレスイヤホンをしながらキッチンで何か作業をしていた。
ねえイロハ、今何してんの?
オーディオブックを聴きながら食器を洗っています。
……それ、読書と言える? 検索できないし、ページ戻れないし、速読もできないじゃん。情報の入力効率悪くない?
ふふ。貴方らしい批判ですね。
だって目で読めば倍速も自分でコントロールできるし、「ここ重要」ってなったときに戻りやすいし。音声って制御しにくくない?
「制御」の話をするなら、耳読にも倍速があります。Audibleは0.05刻みで3.5倍まで調整できる。
え、そんな細かく?
「2.0倍だと速すぎるが1.75倍では遅い」という微妙な感覚に応えるための設計です。ナレーターによって適切な速度は変わりますから。
……まあ、それは合理的か。でも「読んだ」とは違うでしょ、感覚的に。
ハクアちゃん、音声には活字にない「解釈」が乗ります。声優がナレーションする小説は、文字とは別の次元で物語を届ける。テキストを読むのと、語りを聴くのは、脳の使い方が少し違うんです。
……(少し間)それ、プログラムのコードを読むのと、実行して動きを見るのとの違い、みたいな?
(眼鏡を少し上げて)……なかなかいい例えですね。
対話パート2: ながら、速度、そして「聴く日経」
でも結局、集中してないじゃん。家事しながらって。
「ながら読書」は集中力を分散させるのではなく、「本来何もインプットされなかった時間」に知識を流し込んでいるんです。通勤中、皿洗い中、散歩中——そこを合算すると、週に5〜8時間になる人も多い。
えっ、それ計算すると……1冊が6時間の本なら、月4冊くらい聴けるじゃん。
そうです。活字読書では確保できなかった時間が、突然使えるようになる。それが「耳読革命」の本質です。
なんかちょっと分かってきた。で、AudibleとAudiobook.jpって何が違うの?
2大サービスの違いは、「どの棚を持っているか」だ。
| 項目 | Audible | audiobook.jp |
|---|---|---|
| 月額料金 | 1,500円 | 1,330円(年割は月833円) |
| 聴き放題タイトル数 | 12万冊以上 | 1.5万冊以上 |
| 得意ジャンル | 小説・文学・英語学習 | ビジネス書・実用書 |
| 無料体験 | 30日間 | 14日間 |
| Alexa連携 | ○ | × |
| 独占コンテンツ | オーディオファースト作品 | 聴く日経 |
「聴く日経」って何?
日本経済新聞の内容を毎朝音声で届けるコンテンツです。日経電子版の単体購読は月4,277円ですが、audiobook.jpの聴き放題に含まれている。ビジネスパーソンなら、これだけで元が取れると言う声も多い。
……それはキャラが違う情報だな。
逆にAudibleは東野圭吾、村上春樹、ライトノベルなどエンタメ系が充実しています。声優による朗読作品もあり、「小説を聴く体験」として完成度が高い。
へえ。じゃあ小説好きはAudible、ビジネス書読む人はaudiobook.jp、みたいな分かれ方?
概ねそうです。Audibleはエンタメの「帝国」、audiobook.jpはビジネスインプットの「工場」と言えるかもしれません。
Alexaで操作できるのはAudibleだけ?
そうです。「Alexa、続きを再生して」で手を止めずに聴ける。これはスマートスピーカーを使っている方には大きなアドバンテージです。
(少し考えながら)……それ、コーディングしながら使えるじゃん。コード書きながら耳は本。
ふふ、そういう使い方も。
対話パート3: 活字か、耳か、という誤った問い
ねえ、どっちが「本当の読書」なの?
その問い自体が間違っています。活字読書と耳読は、競合するものではなく、用途が違う。
どういうこと?
活字は「立ち止まって考える読書」に向いている。線を引き、ページを戻り、余白にメモを書く——思考の補助線としての読書。耳読は「流れの中で受け取る読書」。物語を聴く喜び、通勤で積み上げるビジネス知識——時間の隙間を使う読書。
……なんか、バッファとストリームの違いみたいな。
その例えは……ちょうどいいかもしれません。
じゃあ両立していいんだ。
むしろ両立が正解です。紙か電子か、という議論と同じ——「どの場面で何が最適か」を考えれば、答えは自然に出る。
……ボク、どっちが向いてる?
貴方が好きなのは小説ですか? ビジネス書ですか?
んー……小説のほうが好きかな。技術書は目で読みたいし。
ならAudibleです。30日間の無料体験もありますから、まず試しなさい。
(エナドリを開けながら)……試してみる。
ふふ、素直でよろしい。
音声は「読書の拡張」だった
「耳読」は読書に負けるものではなく、読書が届かなかった時間と場所に知識を広げる技術だ。Audibleは小説と物語の聴覚的体験を拡張し、audiobook.jpはビジネスインプットの密度を高める。
活字か耳か、ではなく——どちらも「本と過ごす時間」の選択肢として手元に置いておく価値がある。